○新島村地下水採取の規制に関する条例
平成元年3月20日
条例第6号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 村長の責務(第3条・第4条)
第3章 地下水の規制(第5条―第18条)
第4章 雑則(第19条)
第5章 罰則(第20条―第22条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、新島村における地下水の採取を規制することによって、地下水源の保全を図り、村民の飲料水確保と公衆衛生の向上に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「地下水」とは、地下から揚水設備により採取する全ての水(温泉法(昭和23年法律第125号)による温泉を除く。)をいう。
2 この条例において「揚水設備」とは、動力を用いて地下水を採取するための設備をいう。
第2章 村長の責務
(基本的責務)
第3条 村長は、あらゆる施策を通じて村民の飲料水確保と公衆衛生の保持のため、最大の努力をしなければならない。
(調査、研究及び水道普及)
第4条 村長は、前条の目的を達成するため、地質水質その他水に関する事項については調査研究するとともに水道の普及を図り水不足の解消に努めなければならない。
第3章 地下水の規制
(規制地域)
第5条 村長は、地下水を採取することにより地下水の水位が異常に低下し、塩水若しくは汚水が地下水源に混入し、村民の飲料水確保に支障がある場合又はそのおそれがある場合には地域を限って規制地域として指定することができる。
2 前項の規制地域及び規制の内容については、規則でこれを定める。
(採取の許可)
第6条 前条の規制地域内において、揚水設備により地下水を採取しようとする者は、揚水設備ごとにそのストレーナーの位置及び揚水機の吐出口の断面積(吐出口が2以上あるときは、その断面積の合計)を定めて規則で定めるところにより村長の許可を受けなければならない。
2 村長は、前項の許可に飲料水確保、公衆衛生上必要な条件を付すことができる。
(許可の基準)
第7条 村長は、前条の許可の申請に係わる地下水等採取することが規則で定める基準に適合していると認めるときでなければ許可をしてはならない。
(公共団体の特例)
第8条 村その他の公共団体で公共の用に供するため地下水を採取する場合については、村その他の公共団体と村長との協議が成立したことをもって前条の許可があったものとみなす。
(経過措置)
第9条 この条例の規制地域内に現に当該地域内の揚水設備で地下水を採取している者は、第6条第1項の許可を受けたものとみなす。
2 前項に規定する者は、この条例の施行の日から起算して1箇月以内に規則で定めるところにより、当該揚水設備について村長に届け出なければならない。
(氏名等の変更の届出)
第10条 採取者は、その氏名若しくは名称又は住所若しくは所在地に変更があった場合においては、14日以内にその旨を村長に届け出なければならない。
(許可の承継)
第11条 採取者から許可揚水設備を譲り受け、又は借り受けてこれにより地下水を採取する者は、当該許可揚水設備に係わる採取者の地位を承継する。
2 採取者については、相続又は合併があった場合においては相続人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人は、採取者の地位を承継する。
3 前2項の規定により採取者の地位を承継した者は、14日以内にその旨を村長に届け出なければならない。
(1) 許可揚水設備により地下水を採取することを廃止したとき。
(2) 前号の場合のほか、許可揚水設備を廃止したとき。
(許可の取消し等)
第13条 村長は、採取者がこの条例若しくはこの条例に基づく処分に違反したときは、第6条第1項の許可を取り消し、又は地下水の採取を禁止し、若しくは制限することができる。
第14条 削除
(措置命令)
第15条 村長は、揚水設備が規則で定める基準に適合しなくなったと認めるときは、当該揚水設備の管理者に対して相当の期間を定めてその基準に適合させるため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
2 村長は、地震、干ばつその他の災害等予測することができない特別な事由により緊急の必要があると認めるときは、採取者に対して相当の期間を定めて地下水の採取を制限することができる。
(報告の徴収)
第16条 村長は、この条例の施行に必要な限度で規制地域内において地下水を採取している者に対し、地下水を採取するための設備の構造及び地下水の採取の状況について報告を求めることができる。
(立入検査)
第17条 村長は、この条例による権限を行うため必要な限度において、その職員に地下水を採取するための設備の設置場所又は当該設備により地下水を採取する者の事業所若しくは事務所に立ち入り当該設備その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
2 前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のため認められたものと解釈してはならない。
(土地の立入り)
第18条 村長は、この条例を施行するため、地下水又は地盤の状況に関する測量又は実地調査を行う必要があると認める場合は、その職員に他人の土地に立ち入らせることができる。
2 村長は、前項の規定によりその職員に他人の土地に立ち入らせようとする場合においては、立入りの日の5日前までに、その旨を土地の占有者に通知しなければならない。
3 第1項の規定により他人の土地に立ち入る職員は、立入りの際あらかじめその旨を土地の占有者に告げなければならない。
4 日の出前又は日没後においては、第1項の規定による立入りをしてはならない。ただし、土地の占有者の承諾がある場合を除く。
5 第1項の規定により他人の土地に立ち入る職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
6 土地の占有者は、正当な理由がなければ第1項の規定による立入りを拒み、又は妨げてはならない。
第4章 雑則
(委任)
第19条 この条例に規定するものを除くほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
第5章 罰則
第20条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
(1) 第6条第1項の許可を受けないで規制地域内で揚水設備により地下水を採取した者
第21条 次の各号のいずれかに該当する者は、3万円以下の罰金に処する。
(2) 第16条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
(3) 第17条第1項の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
第22条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従事者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、前2条の違反行為をした場合においては、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
附則
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成8年条例第13号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成8年10月1日から施行する。
附則(令和2年条例第20号)
この条例は、令和3年4月1日から施行する。