○新島村山林条例

昭和34年9月28日

条例第11号

第1条 新島村所有山林(村においてコーガ石の採掘又は採取に供し、又は供するものと決定した石山地区を除く。)の管理については、この条例の定めるところによる。

第2条 山林は、これをその目的及び用途により「行政財産たる山林」と「普通財産たる山林」とに区分する。

2 「行政財産に属する山林」とは防風林及び保安林をいい、防風、防潮、土砂崩壊防止、水害防止、水源涵養等の目的に充てられる山林をいう。

3 「普通財産たる山林」とは、次の各号に掲げるものをいう。

(1) 備凶林 建築用木材又は椿実等の果実を採取する目的をもって植栽した山林をいう。

(2) 部分林 区画を定め村民に貸し付け、貸地料を徴収することを目的とする山林をいう。

(3) 雑種林 前2号以外の山林をいう。

第3条 村長は、山林台帳を備え、前条に規定する種類に従い、必要な事項を記載し変動のあった都度更正しておかなければならない。

第4条 防風林及び保安林並びに備凶林の管理は、村長が直接行うものとする。

2 備凶林の木材又は果実等は、村民から一定の料金又は歩合を徴収し採取させることができる。

第5条 部分林は、村長が区画を定め別記の施業要綱により施業させることを条件として村民に貸し付けるものとする。

第6条 部分林の樹木の所有権は、村に属するものとし、部分林から生じた椿実等の果実は、借受人が収得するものとする。ただし、村長の許可を得て伐採した木材並びに貸付時以後借受人が植え付けた樹木及び自然に生育した樹木の所有権は、借受人に属するものとする。

第7条 雑種林は、村長が処分に支障を生じないように管理するものとする。

第8条 部分林として貸し付ける地区は、次のとおりとする。

(1) 画像山の一部

(2) 向山の一部

(3) 水の沢山の一部

(4) 式根島の一部

(5) 新島山の一部

第9条 貸付けを受ける者は、貸付申請時に次の各号に該当する世帯主でなければならない。

(1) 本村に世帯を構え引き続き10年以上居住している者。ただし、相続によりその世帯を継ぐ者は、この限りでない。

(2) 本村において農地10アール以上を所有し、世帯主又はその家族が10年以上引続き20アール以上の耕作をなす者

(3) 村民税及び固定資産税を負担する者

2 前項第1号及び第2号に掲げる者が長期の病気、勤務の都合、就学その他正当の事由により一時的に離村又は離農している場合で、かつ、その者が本村に住居及び農地を保有していて将来再び帰村又は帰農すると村長が認定したときは、この限りでない。

第10条 貸付けを受けようとする者は、別記様式による願書を村長に提出しなければならない。

第11条 部分林は、1人につき2筆まで貸し付けることができる。

第12条 貸付期間は、20年以内とする。

2 前項の貸付期間は、これを更新することができる。この場合において、更新のときから同項の期間を超えることができない。

第13条 貸付料は、別表により村長がこれを決定する。

2 貸付料は、5年ごとに改定するものとする。

第14条 村長は、第10条の願書を受理した場合は、第9条に規定する要件に該当するか否かを審査して貸付けの許否を決定し願出人に通知するものとする。

2 施業要綱に反し、取消しを受けた者については、貸付けすることはできない。

第15条 貸付許可書には、次の事項を記載するものとする。

(1) 地名及び番号

(2) 面積

(3) 施業計画

(4) 貸付期間

(5) 貸付料及びその納入方法

(6) 第22条の規定による村長の措置

(7) その他村長が必要と認める事項

第16条 貸付けを受けた者は、曲折の部分に標杭を建て、境界を明示しなければならない。

第17条 貸付けを受けた者は、貸付けを受けた区域内の樹木の保護は勿論その周囲に有する境界及び測量等の標識を保護しなければならない。

第18条 貸付けを受けた者が施業上立木を伐採しようとする場合は、村長の許可を受けなければならない。ただし、造林のための除伐枝刈りは、この限りでない。

第19条 伐採跡地には施業要綱により伐採のときから2箇年以内に樹木の植付けを完了しなければならない。ただし、特別の事由ある場合は、村長の許可を得て植付期間を延長することができる。

第20条 村長は、必要があると認めたときは、施業上必要な命令をすることができる。

第21条 公益上必要があるときは、村は貸し付けた山林内に道路を設けることができる。この場合、道路敷となる部分の山林について貸付料は控除しない。ただし、1林班内の道路面積の合計が330平方メートル以上に及ぶときは、その330平方メートルを超える分についてのみその貸付料を控除する。

第22条 貸し付けられている部分林に木馬道、索道、電柱等を設置しようとする者は、それらの施設を設置するに必要な土地の転貸又はそれらの施設が必要とする土地又は空間の使用及びそれに伴う山林経営の制限等の許可を村長に求めることができる。この場合において、村長はその願出が公平の見地から妥当なものと判断したときは、これを許可するものとする。

2 前項の許可に伴い借受人が蒙むる損失の補償については、村長、借受人及び施設を設置しようとする者が協議の上これを定めるものとする。

第23条 次の各号のいずれかに該当する事由が生じたときは、村長は、貸付けを解除することができる。

(1) 国若しくは地方公共団体又は公共的団体が、公用、公共用又は公益事業の用に供するため必要が生じたとき。

(2) この条例及びこの条例による村長の命令又は施業要綱若しくは許可書に定める事項に違反したとき。

(3) 第9条の貸付けを受ける条件の1以上が欠けたとき。

(4) 故意又は重大な過失により本村又は他人に損害を及ぼしたとき。

(5) 借受地を転貸し、又は借り受けた権利を他に譲渡したとき。

(6) 貸付料をその属する年度の出納閉鎖の期限までに納入しないとき。

2 前項第1号の事由により貸付けを解除したときは、借受人はこれによって生じた損失につき村長に補償を求めることができる。この場合の補償は、通常生ずべき損失の範囲内で行うものとする。

第24条 貸付けを取り消された者又は契約期間内において返還しようとする者は、現状のまま返還するものとし、貸付けを受けた後において植付けた樹木は本村の収得とする。

2 伐採したままの場合は、3.3平方メートルにつき20円の割合による賠償金を本村に納付しなければならない。

第25条 第5条第12条第2項第13条第14条第21条第22条第1項第23条第1項第5号に規定する事項については、事前に議会の承認を受けなければならない。

第26条 この条例を施行するに必要な事項は、村長がこれを定める。

1 この条例は、公布の日から施行する。

2 この条例施行前に新島本村部分林貸付規則(昭和17年新島本村規則第 号)に基づいてなした山林の貸付けは、この条例の規定にかかわらず、その貸付期間満了時までには、なお従前の例による。ただし、新島本村部分林貸付規則により貸付けを受けているものが、この条例の適用を受けた主旨を文書により申し出た場合は、その貸付期日満了時まで申出文書を受理した日からこの条例により貸付けを受けたものとみなす。この場合において、立木の所有区分は従前のとおりとする。

3 新島本村部分林貸付規則は、この条例施行の日から廃止する。

(昭和34年条例第13号)

この条例は、公布の日から施行する。

(昭和39年条例第20号)

この条例は、昭和39年4月1日から施行する。

(昭和51年条例第6号)

この条例は、昭和51年4月1日から施行する。

別記(第5条関係)

新島村部分林施業要綱

第1条 新島村部分林は、この要綱により借受者に施業させるものとする。

第2条 部分林は、椿の増産を主として造林しなければならない。

第3条 造林に当たり地勢上凹地及び洞又は極端な湿地は杉、松、檜等建築その他用材となる樹木を、防風林とすべき箇所には松、椎等防風上適切な樹木を植林することができる。

第4条 借受人は、部分林の皆伐、間伐については村長の許可を受けなければならない。

2 村長は、前項の申請があった場合は調査の上、その許否を借受人に通知するものとする。

第5条 借受者は、部分林の四方境界に幅員5メートルの防風林を設置するものとする。

第6条 村長は、借受人の申請によりその必要を認めた場合は、部分林の一部を5年以内の期間において農耕させることができる。

第7条 村長は、部分林地区中貸付けない場所及びその外周の村有地については第3条に規定するもののほか薪炭材を植林することができる。

別表(第13条関係)

部分林貸付料

等級

使用料

1

2

3

4

5

6

7

3.3平方メートル当たり年額

 

 

 

 

 

 

 

 

80

 

70

 

60

 

40

 

30

 

20

 

10

別記様式(第10条関係)

画像

新島村山林条例

昭和34年9月28日 条例第11号

(昭和51年3月15日施行)

体系情報
第9編 産業経済/第2章 農林・畜産
沿革情報
昭和34年9月28日 条例第11号
昭和34年12月15日 条例第13号
昭和39年3月28日 条例第20号
昭和51年3月15日 条例第6号