診療所便り~vol.1~
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インフルエンザ予防接種のお勧め
インフルエンザについて
インフルエンザは鼻水・咳に加え、急激な発熱や頭痛、筋肉痛、関節痛、全身倦怠感などの全身症状を伴うのが特徴です。
多くの場合は5-7日前後で自然治癒しますが、感染を契機に肺炎や脳炎など重篤な合併症を患うことがあります。
特に乳幼児や高齢者では合併症を起こしやすい事が知られています。日本でのインフルエンザによる推定死亡人数は毎年1万人以上とされています。
現在の対応は?
タミフルなどの抗ウイルス薬によって発熱期間を半日~1日程度早めることができますが、予防に勝るものはなく、予防接種を強くお勧めします。
ワクチンでどの程度防げるの?
ワクチンによる発症阻止効果は65歳以下の健常者では約90%、65歳以上の健常な高齢者については、約45%の発病を阻止し、約80%の死亡を阻止する効果があったという報告があります。
小児については、1歳以上で6歳未満の幼児では発病(発熱)を阻止する効果は約20~30%とされています。
卵アレルギーがあるんだけど…
現在のインフルエンザワクチンは改良が加えられており、卵白の含有量は数ngと極めて微量のため、卵アレルギーをお持ちの方でも問題なく接種できる事がほとんどです。
ご心配の方は接種を個別に検討できますのでご相談ください。
大事なお話~集団免疫について~
予防接種には集団内に免疫をもつ人が多ければ病気自体が流行しにくくなるという効果があります。
これが集団免疫と呼ばれるものです。
ワクチンを打ったけど十分免疫がつかなかった人や、打ちたいけれど免疫不全等で打てない方、ワクチンを打つ事ができない赤ちゃん、免疫のつきにくい乳幼児などが病気から守られます。
「自分はかかっても自然に治すからいいや」、「自分の子どもはワクチンを打っていないけど毎年病気にかかっていない。だからワクチンは必要ない。」といってワクチンを打たれない方がおられます。
本当にそうでしょうか。
本人の感染リスクはもちろん、ワクチンを打てない赤ちゃんや免疫不全の方の感染のリスクもあげます。
感染のリスクが上がると重症化のリスク、死亡のリスクも上げてしまいます。このようにワクチンを打つのは自分のためだけでなく、周りの人のためでもあるのです。
集団免疫を高めるためには「できるだけ多くの人が」予防接種を受けることが大切です。
参考※1 厚生労働省ホームページ 「新型インフルエンザQ&A」よりhttp://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html
2014.10.1
岡田 祐樹
新島村国民健康保険本村診療所
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